公開日 2022/4/24
勉強をやらなければいけないのにやる気が出なくて取りかかれないという経験をしたことはありませんか?何かしらのとっかかりがないとなかなか勉強に取りかかるのは難しいです。
そこで今回の記事では勉強のモチベーションを上げる方法についてご紹介していきます。
勉強をやるにしても何もとっかかりが無い状態だとなかなか手がつきにくいです。
どんな人でも勉強をするには何かしらの動機付けが必要となります。
東京大学名誉教授の市川伸一氏によればやる気に繋がる動機は以下の6つに分類することができるそうです。
これは何かの報酬を得ることができる、また叱られたくないという動機のことです。
6つの動機のうちこの報酬志向は最初に行うには一番やりやすいため効果的です。これをきっかけに他の動機を得ていきましょう。
他の人に負けたくないというプライドや競争心から来る動機です。
特に周りに優秀な人がいる環境だとこの動機付けは効果的です。
これは周りの人が勉強をしているとそれにつられて自分も勉強を始めようとする動機です。
特に高い意欲を持った人がいるとその周りのグループでは勉強をする意欲が湧いてきやすくなります。
日本人は海外から集団意識が強いとネガティブに捉えられがちですがこのような場面で集団意識は良い影響を与えることもあります。
将来にどのように役立てるかのイメージがあることで勉強の意欲を湧かせることが出来ます。
何の目標も持たずに勉強をしていてもあるタイミングで「どうしてこの勉強をしているのだろう?」となってしまいます。
仕事や生活に生かしたいなどの明確な将来像を持つことで勉強の意義を感じることが出来るようになります。
これは今よりももっと賢くなりたいという気持ちから来る動機です。
自尊志向と似ていますが、他人と比較する自尊志向と違い、これは自分の成長に注目します。
前は出来なかったことが出来るようになったという達成感を積み重ねることでもっと賢くなりたいという好循環が生まれ、勉強のモチベーションに繋がります。
これは勉強をすることが楽しいと感じている状態のことです。
この状態まで来れば特に何もしなくても勉強するモチベーションが湧いてきます。
しかし、勉強の動機付けをここから始めるのは難しいと思うので他の動機から勉強を始めて積み重ねていくことでここまで到達するのは目指すと良いでしょう。
先ほどご紹介した勉強のモチベーションを上げるための動機に該当するモチベーションアップの方法についていくつかご紹介します。
やるべきことが明確になっていないことが原因で勉強へのモチベーションが上がらないのかもしれません。
目標を設定しても大きすぎる目標は燃え尽きの要因になってしまいます。脳性理学者の有田秀穂氏は、実現が困難な目標は失敗や挫折の経験を増やし勉強意欲の低下に繋がると指摘しています。
これを解決するのにToDoリストは有効的です。目標までの道のりを細かいタスクに分けることによって実現するまでがわかりやすくなり、どれだけ自分が成長できたかがわかるため達成感にも繋がります。
また、リストを作るときにはできるだけ小さくするように注意しましょう。
スモールステップの原理というアメリカの心理学者であるバラス・スキナーが提唱した原理があり、これは行うべきタスクを小さなステップに分けることで目標達成率があがるというものです。
タスクが大きすぎるとできないかもしれないという無力感が湧いてくるためやる気を削いでしまいます。 時間管理コンサルタントの水口和彦氏は2時間以内に完了できるくらいまで細かくすると良いと言っています。目標達成のために必要な勉強をできるだけ細かくして紙に書き出してみると良いでしょう。
目標を達成したときのためのご褒美を用意しておくと勉強へのやる気が湧いてきます。
医学博士の森田敏宏氏によれば、報酬を期待したときに人間の脳にはやる気を促進させるドーパミンが分泌されるそうです。
「目標を達成できたら好きな物を買う」「今日のやるべき勉強が終わったらゲームをしても良い」といったように欲しいものや自分のやりたいことを報酬にしてみるとモチベーションを上げられるでしょう。
人間は誰もが周囲の人よりも優秀でありたいという自尊心を持っています。これをうまくコントロールすることでやる気を出すことができます。
金沢工業大学教授の山田裕憲氏が大学生の学習意欲を維持する方法についての研究のために、学生の学習記録を全員が見れるように公開したところ、他の学生の学習状況を見て危機感を抱き勉強時間が増えた学生が増えたそうです。
資格取得やテストの点数など同じ勉強をしている人を見つけて一緒に競争すればうまくやる気を引き出すことが出来るようになるでしょう。
やる気が起きないけどもいざ始めて見たら意外と勉強がはかどったという経験はありませんか?
受験ストレスを専門に扱う本郷赤門前クリニック院長吉田たかよし氏によると脳には作業興奮という仕組みがあり、何かしらの作業をしているとその間に脳が作業用に切り替わってやる気が出てくるという仕組みです。
3時間勉強するという意気込みでいくとハードルが高くなってしまうため、5分間だけやろうという気持ちで臨めばあとは自然とやる気が湧いてくるようになります。
制限時間を決めることによってモチベーションを上げることができます。
テスト前に一夜漬けをしたり課題提出をギリギリで終わらせたりするのがよくある例です。
精神科医の西田昌規氏によると、作業をしていると脳にドーパミンというやる気を促進させるホルモンが分泌されるようです。
また、ラトガース大学のガブリエラ・N・トニエット教授らのプロジェクトチームが「予定外の予定を組み込まれたときに人はどのように時間を使うのか」をテーマにして8つのテストを行ったところ、短い締め切りがあるときは予定外の予定よりも今の作業の方に集中しようとすることがわかりました。
制限時間を決めて勉強するときにはポモドーロ法というタスクを短時間に区切って行う時間管理方法がおすすめです。25分の作業時間と5分の休憩時間のサイクルを何回も行う方法で、これを行うことによって集中力を切らさずに効率的に勉強を行うことができます。
ポモドーロ法について以下の記事で詳しく解説しています。
勉強をするには誰しも何かしらの理由が必要になります。今回紹介した方法を使ってうまくモチベーションをコントロールしてみてください。
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