プログラミング的思考とは？その必要性について解説

プログラミング的思考とは

プログラミング的思考という言葉はあまり聞いたことがない人も多いかもしれませんが、最近話題になっている2020年度の小学校でのプログラミング教育必修化と大きな関係を持っています。文部科学省によれば小学校でのプログラミング教育必修化について以下のように述べています。

文部科学省によればプログラミングを出来る人材を育てるためではなくプログラミングを通してプログラミング的思考を養うことが必修化の目的と言っています。プログラミング的思考と聞いてコーディングする際に必要な技術か何かを思い浮かべる方も多いかも知れませんがそうではありません。プログラミング的思考について文部科学省はこのように定義しています。

プログラミングを通して目的達成のために必要な動きを分解して考え、どのようにすれば効率的に実現することが出来るかを考えていく力がプログラミング的思考というわけです。

アップル社のCEOであるスティーブ・ジョブズもプログラミング教育について以下のように述べています。

スティーブ・ジョブズもこのようにプログラミングを通して身につけられる考え方は人生で役に立つ場面が多いため必要であると考えています。

例えば日常生活の場面では、料理を作るときに実はプログラミング的思考を行っています。

焼き魚、味噌汁、米、を用意するときに「魚は下準備に時間がかかるから先にしておこう」「米は炊けるまで時間がかかるから先に準備しよう」「魚を焼いてる間に味噌汁も一緒に作ろう」と効率よく作ろうと考えるプロセスは実はプログラミング的思考と同じなのです。

仕事の場面でもプロジェクト行う際にタスクを分解してどのような順序で行うのが一番効率的かなど、将来どんな職業に就いたとしてもプログラミング的思考は普遍的に求められる力なのです。

プログラミング的思考を身につけることで向上するスキル

プログラミング的思考を身につけられることで目的を達成するまでのプロセスや物事の効率的な組み合わせを考えられると紹介しましたが、この思考力には「抽象化」と「分析」などの力が必要になってくるためプログラミング的思考を身につけることはこれらの力を伸ばすことでもあります。ではこれらの力がどのような場面で役に立つかをご紹介します。

抽象化

抽象化とはある対象から注目するべき要素だけを抜き出して「具体的なもの」を「形のない概念」へ置き換える思考プロセスのことです。例えば車、飛行機、自転車といったものからは「乗り物」といった抽象的な概念を取り出すことができます。

この抽象化という考え方は物事の本質を見抜くというビジネスにおいてとても大事な能力です。この能力は相手のニーズを考える際に役に立ったりします。例えば「体型を最近気にしている人」がいて、この人がダイエット食品を買いに来たとします。

抽象化して考えてみると、この人は「ダイエット食品」そのものが欲しいよりも、「健康を気にしている」「痩せたい」といった願望から買っていると考えられます。そう考えれば家で簡単に使える運動器具や栄養補助食品などを勧めたりすることもできます。

このように相手が本当に求めている物を見抜くために抽象化はとても大事なスキルです。

分析

情報化社会の現代では様々な情報やデータを分析できる能力が重要になってきます。例えばWebサイトの利用者情報、アンケート、購入履歴など様々な情報がビジネスでは手に入ります。このような情報には消費者のニーズやどのような改善を求めているかなどを予測するためにとても有益な情報が含まれています。市場の動きを予測するためにはデータ分析は必ず必要になってきます。

まとめ

プログラミング的思考を身につければ問題解決の力が身についていきます。もし興味がある人はプログラミングを始めてこの思考法を日常生活に取り入れてみてください。