公開日 2022/4/23
内容を簡潔にまとめることを要約と言いますが、実はこの要約力を上げることによって勉強をする際に理解が深まったり、コミュニケーションが今までより円滑になるなど勉強や仕事の場面で役に立ってくる場面があります。
今回の記事では要約が役に立つ理由と要約のコツと手順について紹介していきます。
要約とは文章の内容を詳しく分析して自分の言葉でわかりやすく簡潔にまとめる能力のことで、内容の理解がちゃんとできていなければ要約をすることは出来ません。そのため、要約力が身につくことによって難しい内容の文章を理解する力が上がる、コミュニケーションにおいて相手の話の本質をつかむことが出来る、説明をするときに相手に要点をわかりやすく伝えることが出来るようになる、など仕事や勉強の場面において役に立つことが沢山あります。
新しい分野の勉強を始めたときに参考書の内容が難しくて理解できなかったり、人とのコミュニケーションにおいて「結局何を言いたいの?」と言われてしまうような人達の原因はこの要約力が足りていないことです。
要約の重要性をわかってもらえたと思いますが、では文章を要約する際になにが重要になってくるかを紹介していきたいと思います。
まず最初にその文章が何を読者に伝えたいのかを見つけましょう。そのために重要になってくるのが「キーワード」と「キーセンテンス」です。これらを見つけることによって文章の主張を見つけてどこが重要かを把握することが出来ます。
キーワードは文章を要約する際に必要になってくる単語のことで、このキーワードを並び替えて文章を作ることによって上手な要約をすることが出来るようになります。キーセンテンスは段落の中でどうしても外すことが出来ない文章のことで、これをまとめることによって要約文になることもあります。
キーワードを並べてまとまりのある文章を使ってもどうしてそうなるのかという根拠がないため不十分な要約になってしまいます。筆者が「多くの仕事がAIによって代替されてしまう」と主張したら「○○大学の調査の結果でAIによって仕事が消える可能性があるとでた」といったような根拠になる文を探さなければ行けません。このときに重要なのが「客観的」であることです。「○○大学の調査の結果でAIによって仕事が消える可能性があるとでた」という文章は筆者個人の意見ではなくちゃんとした団体が調査をしているという点で客観的な根拠になっています。
文字数を決めないで適当に要約を書いてしまうと必要の無い情報まで書いてしまいまとまりのない文章になってしまいます。文字数をあらかじめ決めておくことで何が必要で何が必要でないかを取捨選択しながら文章を作るので伝えたい内容を簡潔にまとめることが出来るようになります。
ここまでで要約に必要なテクニックがある程度わかったと思います。では、実際に要約をする際にはどのような流れで進めていけば良いのかを紹介していきます。
一回で全ての内容を把握することは難しいのでそこまでしようとする必要はありません。一回目に読むときは全体をざっと読んで概要をなんとなく理解するようにしましょう。このときに「キーワード」「キーセンテンス」などがどこにあるかを考えながら読んでみつけたらチェックしていくようにしましょう。
キーワードとキーセンテンスを探すときには以下のことを意識しましょう。
タイトルから見つける タイトルには筆者が最も伝えたいことが入っています。もしタイトルに含まれている言葉が文章に頻出する場合はキーワードの可能性が高いのでチェックするようにしましょう。
段落の最初と最後に注目する 段落の構成は基本的に「序論→本論→結論」といった3つの流れから出来ています。「序論」では問題提起を行い、「本論」では問題提起に対するか行ける方法や具 体例、「結論」は問題に対する筆者の考えのまとめが書かれています。つまり、筆者の考えがまとまっている「序論」と「結論」にはキーワードが言っている可能性が高いと言えます。
結論に繋がる接頭語を見つける 重要な文章の前によく使われる接頭語がいくつかあります。例えば「しかし」「だから」などの単語の後には重要な文がおいてあることが多いのでキーワードやキーセンテンスを見つけられる可能性が高いです。
文章を読み終わったらそれぞれの文を「意味段落」にわけましょう。段落には二種類あり、改行して1字下げして始まる文のことを「形式段落」、形式段落を同じ意味を持つまとまりのある段落に分けた物を「意味段落」といいます。
意味段落に分けることによって全体の構成を把握できるため、話の流れをつかむことが出来るようになります。
最初に見つけたキーワードをつなぎ合わせて要約文を作りましょう。この際には以下のことに気をつけるようにしましょう。
論理的に正しい文章を書く キーワードを無理に繋げようとして論理が破綻しないようにしましょう。うまく文の流れを作れない場合はstep2でやった意味段落の構成を参考にキーワードがどの部分に来るかを当てはめながら作るようにしましょう。
自分の考えを入れない 要約はその文章の筆者の伝えたいことを簡潔にまとめた物なので、自分自身の考えを混ぜて感想文にしてはいけません。その要約文を読んでその文章の内容を伝えられるかどうかを目指して文章を作るようにしましょう。
要約を出来るようになることで物事への理解力が一気に増します。勉強の生産性を上げたい、仕事で上手なコミュニケーションを取れるようになりたいと感じている人は今回の記事の内容を参考に要約力を上げる練習をして行ってみてください。
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